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スープとサンドイッチのことばかり考えて暮らしている

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毎日就寝前に、大切に大切に1章ずつ読んでいた本を読了してしまいました。
それからはスープのことばかり考えて暮らした』(吉田篤弘/暮らしの手帖社)
とても静かで優しくて、そして読むたびにお腹が空いてしまう小説でした。
13章仕立て(+おまけ1章)で、それぞれひとつずつ完結したお話になっているのですが、全体で大きく繋がっていきます。人も、できごとも。
ものすごい大事件が発生することもありませんし、小さな疑問や、「もしかして?」という謎に対して、はっきりと明確な解答が提示されない場合もあるのですが、ああなるほど、とゆっくり納得できるストーリー展開になっています。ちょっと切なくて、でも、ふ、と思わず笑顔が浮かぶエピソードがたくさん。
登場人物達の雰囲気がとにかく良くて、そして出てくる食べ物がもれなくとても美味しそうです。
読了後の私の心境はまさに、本日のタイトル通り「それからはスープとサンドイッチのことばかり考えて暮らした」状態。ああサンドイッチが!美味しいサンドイッチが食べたい!!(美味しいサンドイッチのお話が頻発するもので)
就寝前に読むと、とても優しい気持ちで1日を終えることができます。おだやかな気分になれる小説を読みたいという方、超おすすめ。
私は装丁にヒトメボレして単行本を購入したのですが、現在は文庫版も出ています。


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by honey_camera | 2011-05-26 09:52 | iPod touch